法人スマホの効率的な管理方法は?管理台帳やMDMについて解説

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2026.2.27

法人スマホの効率的な管理方法は?管理台帳やMDMについて解説

法人スマホの普及に伴い、企業が管理すべきデバイスの台数は増え続けています。
管理を怠ると、情報漏洩といった取り返しのつかないリスクを招きかねません。
また、通信費や端末代などのコストがかさむといった課題も出てくるでしょう。

そこでこの記事では、法人スマホに管理が必要な理由や管理不足が招くトラブルのほか、管理台帳・MDMによる管理方法を解説します。
さらに、法人スマホの費用を抑える方法についても紹介します。

法人スマホに管理やセキュリティ対策が必要な理由

法人スマホを導入している企業は多くありますが、コストを削減し、セキュリティリスクを抑えるには、適切な管理が必要です。
まずは、法人スマホに管理が求められる理由について紹介します。

資産としての管理とコスト最適化

法人スマホは企業の大切な資産ですが、適切な管理がされていないと、気づきにくいコストがかさんでしまうおそれがあります。
例えば、解約漏れや余剰在庫の滞留、実態に合っていない契約プランの放置などです。
その結果、使われていない端末に基本料金を払い続けたり、高額なデータプランを漫然と維持し続けたりするなど、無駄なコストが発生してしまうでしょう。
こうした事態を防ぐためにも、端末の台数や利用状況の定期的な確認が重要です。

セキュリティ管理とリスク回避

法人スマホを適切に管理することは、セキュリティやリスクの面でも重要といえます。
管理する台数が多くなるほど、紛失や盗難、ウイルス感染といったリスクも増えていくため、注意が必要です。
従業員がOSのアップデートを長期間放置したり、不適切なアプリをインストールしたりすることを防ぐ体制がなければ、不正アクセスの被害に遭う危険性が高まります。
そのため、端末の状態を企業側で把握できるシステムと、安全な設定の適用が求められるでしょう。

法人スマホの管理不足が招く主なトラブル

オフィスに段ボールが連なっている画像

法人スマホの管理体制が不十分な場合、企業にとって深刻な事態につながるリスクがあります。
管理不足がどのようなトラブルを招くのか、詳しく見ていきましょう。

紛失・盗難時における被害の拡大

企業が従業員に渡している法人スマホの状況を正確に把握していないと、紛失や盗難といった事態が起きた場合に、初動遅れにつながり、被害が広がる原因となります。
例えば、誰にどの端末を渡しているのかを記録として残していなければ、紛失した端末の電話番号やIMEI(製造番号)の特定が遅れてしまうでしょう。
その結果、回線停止や遠隔ロックが間に合わず、内部データの流出を招くおそれがあります。

端末の私物化・横流し

従業員にどの端末を渡しているか企業が把握できていない場合、端末の私物化や横流しにつながるおそれがあります。
端末の定期的な確認や、退職時の返却を徹底しなければ、不正な転売や退職後の継続利用といった、モラルハザード(管理の目が届かずルール逸脱が増えること)を引き起こす可能性があるでしょう。
企業の資産を守るには、適切な管理が求められます。

シャドーITの横行

法人スマホの管理を怠っていると、会社が把握・承認していない「シャドーIT」と呼ばれるアプリやクラウドサービスの無断使用につながるおそれがあります。
企業が法人スマホの利用範囲を明確に定めておらず、従業員がウイルス感染の危険性のあるサイトを閲覧したり、利便性を優先して個人用のクラウドストレージやメッセージアプリを業務に流用したりするようなケースです。
このような状態を放置していると、企業の重要データの流出や、万が一事故が起きた際の追跡が難しくなるリスクが考えられます。

法人スマホは管理台帳による運用が基本

法人スマホを効率的に管理するためには、管理台帳での運用が基本となります。
Excelなどの表計算ソフトを用いて管理台帳を整備することで、定期的な棚卸がスムーズになるだけでなく、コストの把握やトラブル発生時の迅速な対応につながるでしょう。

管理台帳に記載すべき情報

法人スマホを管理するには、端末の導入から継続して流れを把握することが重要です。
そのためにも、管理台帳に必要な情報を整理して記載しましょう。
具体的には、下記のような情報を管理します。
これらを正確に記録することで、紛失時などに迅速な対応が可能になるほか、部署ごとに使用していない端末の特定も容易になるはずです。

<管理台帳に記載すべき法人スマホの情報>

  • ハードウェア情報:機種名、シリアル番号、IMEI(製造番号)、EID(eSIM識別番号)
  • 回線構成情報:SIM種別(物理SIM/eSIM)、電話番号(複数ある場合はすべて)、契約プラン、契約更新月
  • 利用情報:利用者名、社員番号、所属部署、貸与開始日、返却状況、廃棄日

表計算ソフトによる管理の限界とシステム化への転換

法人スマホの導入台数が一定数を超えると、Excelなどの表計算ソフトを用いた手動の更新では、作業負担が大きくなり、管理が難しくなる可能性があります。
管理が手軽な反面、情報の更新において特定の担当者の手順や知識に依存する属人化が起こりやすいほか、作業量が増えることで入力ミスや更新漏れにつながります。

管理工数を削減しながら情報の精度を維持するには、資産管理システムや次にご紹介する「MDM」の活用が有効です。
MDMを導入すれば、各端末の最新情報をネットワーク経由で自動取得できるため、台帳更新の手間を大幅に削減できます。

法人スマホの運用を自動化できるMDM

MDM(モバイルデバイス管理)とは、組織が所有する多数のデバイスを遠隔から一括して設定し、監視・制御できるシステムのことです。
MDMを導入することで法人スマホ運用の自動化が図れますが、具体的にどのようなメリットや機能があるのでしょうか。

MDMを企業で導入するメリット

企業がMDMを導入することで、物理的に離れた場所にある複数台の法人スマホでも、一元的に制御できます。
例えば、担当者が端末1台ずつに手作業で初期設定を施す手間が省けるほか、従業員が端末を紛失した際にも、管理画面から即座にリモートロックを実行することが可能です。
効率的で安全な運用体制を構築する上で、MDMは欠かせないツールとなります。

企業が知っておきたいMDMの機能

法人スマホの安全性を高めるために、企業の担当者はMDMの具体的な制限機能や監視機能を正しく理解する必要があります。
下記のような機能を状況に応じて活用することで、従業員の利便性を損なうことなく、企業のセキュリティポリシーにもとづいた端末統制を実現できるでしょう。

<MDMの主な機能>

  • リモートロック・リモートワイプ:紛失・盗難時に管理者が遠隔操作で端末をロックしたり、内部データを消去して初期化したりする機能
  • 構成プロファイルの一括配信:Wi-Fi、VPN、メールアカウントなどの各種設定を、ネットワーク経由で全端末に一括適用する機能
  • アプリの配布と制限:業務に必要なアプリを管理者が遠隔で配布したり、業務に不要なアプリのインストールを制限したりする機能
  • インベントリ情報の自動収集:各端末のOSバージョンや最終通信位置などの情報を自動取得し、資産管理の効率化と紛失時の迅速な状況把握を可能にする機能

導入から運用まで法人スマホの管理を効率化するコツ

スマホを見ながらPCを操作するビジネスパーソンの画像

法人スマホの導入から運用までの管理を効率化するには、いくつかのコツがあります。
下記のような点を意識して、業務効率化につなげましょう。

初期設定の自動化・外注化

新規で法人スマホを導入する際のセットアップ作業(キッティング)は、適切なツールやサービスを活用することで大幅な効率化が可能です。
業務アプリのインストールやセキュリティ設定を1台ずつ手作業で行うのは、ミスを招きやすく膨大な時間を要します。
MDMによる自動設定の仕組みを導入したり、外部のアウトソーシングサービスを利用したりすることで、担当者はほかの業務に集中できるでしょう。

運用ルールの策定と従業員への教育

法人スマホの安全な運用のためには、従業員の意識を高めるためのルールづくりと教育も重要です。
たとえ高度なセキュリティソフトを導入していても、情報の取り扱いや紛失後の対応について理解していなければ、万が一のリスクを防ぐことができません。
下記のように、守るべきルールをガイドラインとして明文化し、定期的に周知することが重要です。

<法人スマホの利用ガイドラインに盛り込むべきルールの例>

  • 端末パスコードの義務化:企業が指定する複雑なパスコード(英数字混合など)の設定と、他サービスとの使い回し禁止の徹底
  • 利用ポリシーの遵守:私的なアプリの利用や個人のクラウドストレージへの業務データ保存に関する禁止事項
  • 緊急時の報告フロー:端末の紛失・故障・盗難が発生した際の緊急連絡先と、即時報告の手順
  • 適正な利用スタンス:業務時間外における連絡や利用に関する社内スタンスの明記

定期的な棚卸

情報の精度を保つため、管理台帳上のデータと従業員が手元に持っている法人スマホの現物を、定期的に確認する作業が必要です。
年に一度は、現物確認を伴う棚卸を実施しましょう。
これにより、解約を忘れていた不要な回線や、倉庫で眠っている余剰端末を正確に把握でき、コストの削減と資産の有効活用につながります。

法人スマホ運用における費用削減のポイント

法人スマホは、台数が増えるほど個別の契約プランや従業員ごとの利用実態を把握することが難しくなり、コストが発生しやすくなるという課題があります。
費用削減のために、下記のようなポイントを意識しましょう。

通話料やデータ通信費の契約プランを見直す

法人スマホの運用コストを削減するためには、通話料やデータ通信費の契約プランを見直すことが大切です。
業務で外出が多く、外出先での電話連絡やテザリングの使用が頻繁な場合は、従量課金プランのままだとコストが膨らんでしまいます。
通話時間やデータ利用量の実態を正確に把握し、通話料の定額サービスやデータプランを選択することで、コストの削減につながるでしょう。

テザリングについて知りたい方はこちらから
テザリングとは?種類や設定方法、注意点を解説

コスト面でも安心の「NTTドコモビジネスオンラインショップ」法人料金プラン

法人スマホのコスト見直しで重要なのは、使用実態に合ったプランを選ぶことです。
「NTTドコモビジネスオンラインショップ」では、法人向けの料金プランをご用意しています。
例えば、「ドコモBiz かけ放題」を契約することによって、通話料の変動をなくしコストの固定化が可能です。
外出先でのWeb会議やテザリングが多い場合、「ドコモBiz データ無制限」を選ぶことで、コストを気にせず定額で安心して利用できるでしょう。

また、「NTTドコモビジネスオンラインショップ」では、料金プランだけでなく、デバイス運用の効率化と堅牢なセキュリティを両立するMDM(端末管理)サービスも充実しています。
高度な一元管理を実現するマルチデバイス対応の国産MDM「CLOMO MDM for ビジネスプラス」に加え、モバイルの回線オプションとして手軽に選択できる「あんしんマネージャーNEXT」もラインアップしています。
企業の規模や管理体制に合わせ、最適なセキュリティ環境をオンラインでスムーズに整えることが可能です。

まとめ

法人スマホを導入している場合は、管理体制を構築し、従業員の働き方などの実態に合わせて定期的に見直していくことが重要です。
管理台帳による正確な資産把握と、MDMによる自動化されたセキュリティ対策を組み合わせることで、担当者の負担を抑えつつ、安全で効率的な運用を維持できるでしょう。

また、法人スマホの導入や料金プランについては、オンラインで相談・お申し込みができる「NTTドコモビジネスオンラインショップ」が便利です。
法人契約をご検討中の方は、お気軽にご相談ください。

  • 本記事は2026年2月時点の情報をもとに作成されています。
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