社用携帯を導入すべき理由と注意点|コスト・セキュリティ・運用ルールを徹底解説
「社員に携帯を持たせたいが、コストや管理の手間が心配」「BYODで済ませているが、情報漏えいが怖い」と感じている企業の担当者は少なくありません。テレワークの普及やセキュリティ意識の高まりを受け、社用携帯の導入を検討する企業が増えています。
本記事では、社用携帯の基本的な概要から、導入のメリット・デメリット、コスト相場、セキュリティ対策、運用ルールの作り方まで網羅的に解説します。大手キャリアと格安SIMの比較や業種別の活用事例も紹介しますので、導入判断の参考にしてください。
目次
社用携帯とは何か
社用携帯について理解するには、まずその定義を正確に押さえることが大切です。混同されやすいBYODとの違いも含めて整理します。
社用携帯の定義とBYODとの違い
社用携帯とは、企業が法人名義で契約し、業務用途として社員に貸与する携帯電話・スマートフォンのことです。端末の所有権は企業にあり、MDM(モバイルデバイス管理)などのツールを活用して一元管理できる点が大きな特徴です。
一方、BYOD(Bring Your Own Device)は、社員が個人で所有するスマートフォンを業務にも利用する形態を指します。端末購入コストを企業が負担しなくて済む反面、セキュリティポリシーの適用範囲が限られ、業務データと個人データが混在するリスクがあります。
また、退職時のデータ消去や、紛失時の遠隔ロックが難しいケースも多く、情報管理面での責任範囲が曖昧になりがちです。社用携帯であれば企業が端末を管理するため、アプリの制限やパスコードの強制、リモートワイプといった統一的なセキュリティ対策が適用できます。
日本における社用携帯の導入状況
MMD研究所が2025年に実施した調査によると、社用携帯の利用率は全体で31.4%にとどまっており、大企業(従業員1,000名以上)では44.4%、中小企業では24.8%と、企業規模によって約20ポイントの差があります※1。
大企業ほど情報セキュリティへの投資が進んでいる一方、中小企業では導入コストや管理工数への懸念から導入が遅れている実態が見えます。
しかし、テレワークの定着や標的型攻撃の増加を背景に、規模を問わず社用携帯の必要性は高まっています。
社用携帯が求められる背景
2019年の働き方改革関連法の施行以降、労働時間管理の厳格化と同時に、社員が「どこからでも安全に業務をこなせる環境」の整備が企業に求められるようになりました。
特にテレワーク普及後は、自宅や外出先からのアクセスが日常化し、個人端末から重要な社内情報にアクセスするケースが増加しました。情報漏えいのリスクが高まるだけでなく、業務と私生活の境界が曖昧になることで従業員のウェルビーイングへの悪影響も指摘されています。
こうした背景から、セキュリティ対策と労務管理の両面で、社用携帯を整備する必然性が高まっています。
社用携帯を導入する6つのメリット
社用携帯の導入には複数の効果が期待できます。コスト面・安全面・組織運営面の3つの軸から、代表的な6つのメリットを見ていきましょう。
1.セキュリティ強化・情報漏えいの防止
社用携帯の最大のメリットは、企業が端末を一元管理できるため、セキュリティポリシーを確実に適用できる点です。
MDM(Mobile Device Management)ツールを導入すれば、パスコードの設定強制、許可するアプリの限定、OSのアップデート状況の把握が管理者側から一括で行えます。私用端末では「社員個人の判断」に任せざるを得なかったセキュリティ設定を、会社のルールとして統一できるのは大きな違いです。
また、端末を紛失・盗難した際にも、MDMの遠隔ロックやリモートワイプ機能を使えばデータの流出を最小限に抑えられます。BYODでは個人の端末に手を入れることが難しく、万が一の際の対応が遅れるリスクがあります。
2.業務効率化・生産性向上
社用携帯を持つことで、外出中や在宅勤務中でも会社のシステムに安全にアクセスし、リアルタイムで情報を共有できます。営業担当者であれば、外出先からCRMへの入力や資料の確認が即座に行えるため、帰社後の事務作業を大幅に削減できます。
また、クラウドサービスを経由したファイル共有やWeb会議への参加も社用端末から完結するため、場所を問わず生産性を維持できます。
さらに、会社の固定電話への着信を社用携帯に転送する設定にしておけば、外出中でもビジネスチャンスを逃さず対応できる体制を整えられます。
3.通信費・経費管理の一元化
法人契約では複数台をまとめて契約することで台数割引が適用されるほか、通話定額プランやデータシェアプランを活用して通信費全体を最適化できます。
毎月の費用は法人一括で請求されるため、経理担当者の処理負担も軽減されます。
通信費の法人一括請求で経費処理が効率化
BYOD運用では、社員それぞれが通信費を立て替えて月末に申請する仕組みが一般的です。
この場合、経理側では請求書の確認・仕分け・振込という一連の作業が毎月発生します。社用携帯に切り替えると通信費が法人口座から一括で引き落とされるため、個別の立替精算が不要になり、月次の経費処理が大幅に効率化されます。
私用通信費の按分・手当支給が不要になる
BYODを採用している企業の多くは、業務利用分の通信費として月額1,000〜2,000円程度の手当を支給したり、個人の請求書から業務分を按分したりしています。
社用携帯を導入すれば、こうした通信費補助の制度が不要になるため、補助金額の設定や按分計算にかかるコストと手間を削減できます。
4.仕事とプライベートの切り分け
BYODでは、社員は休日や深夜でも個人のスマートフォンに業務連絡が届くことを避けられません。社用携帯を別途持つことで、勤務時間外は端末の電源を切る、または通知をオフにするという物理的な切り分けができ、従業員のウェルビーイング向上に直結します。
また、取引先に提供する電話番号が会社番号となるため、個人の電話番号が外部に漏れるリスクもなくなります。退職後に個人番号に取引先から連絡が来るといったトラブルも未然に防げます。
働き方改革の観点から「つながらない権利」への意識が高まる現在、仕事とプライベートを明確に分離できる社用携帯の存在意義はますます大きくなっています。
5.緊急時の連絡体制の整備
自然災害や重大なシステム障害が発生した際、全社員に迅速に連絡できる体制は企業のBCP(事業継続計画)において不可欠です。
社用携帯が全社員に行き渡っていれば、SMS一斉送信や業務アプリのプッシュ通知を活用して、勤務時間外であっても迅速に情報を届けられます。
BYODでは個人の端末に業務アプリを入れるかどうかが社員の任意となるケースも多く、緊急連絡が届かないリスクがあります。社用携帯であれば会社が端末設定を統一できるため、緊急連絡ツールを全員が確実に利用できる環境を整えられます。
6.コンプライアンス・法的リスクの低減
業務上のコミュニケーションは、会社の資産として記録・保存する義務が生じる場合があります。社用携帯では通話記録やメッセージのログを管理者が確認・保全できるため、コンプライアンス上のトレーサビリティを確保しやすくなります。
また、社員が個人端末に業務データを保存するリスクがなくなるため、退職時や内部不正に伴う情報持ち出しを防ぎやすくなります。さらに、労働時間の管理においても、社用携帯の使用状況をもとに時間外の業務対応が可視化できるため、過重労働対策や残業代の適正管理に役立てることが可能です。
関連記事:法人スマホのメリット・デメリットとは?導入する際のポイントも解説
社用携帯のデメリットと注意点
メリットが多い社用携帯ですが、導入には相応のコストや管理負担が伴います。
導入後に「思っていたより手間がかかる」という事態を避けるためにも、デメリットをあらかじめ把握しておくことが重要です。
導入コスト(端末費・月額通信費)の発生
社用携帯を新たに導入する場合、端末購入費と月額の通信料が固定費として増加します。大手キャリアの法人プランは通信品質やサポート体制が充実している一方、月額費用は1台あたり2,000〜5,000円程度が目安となります。
一方、格安SIM(MVNO)は月額500〜1,500円程度で利用できるケースも多く、通話品質よりもデータ通信が主体の業務に向いています。ただし、MVNOは大手キャリアと比べてサポート体制が薄く、法人向けの専用窓口がない場合もあるため、台数が多い場合や手厚いサポートを求める企業は大手キャリアの法人プランを選ぶことをおすすめします。
端末代については、一括購入・分割払いなどの選択肢があります。
端末管理の工数増加
社員数が多くなればなるほど、端末の棚卸し・修理対応・機種変更・SIM交換といった管理作業が増加します。
特に入退社が多い企業では、端末の割り当てと回収のサイクルが頻繁に発生します。MDMツールを導入すれば、端末の稼働状況の把握や設定の一括適用・リモートロックをシステム的に処理できるため、管理工数を大幅に削減できます。
MDMの導入コストは月額数百円〜数千円(1台あたり)が相場ですが、管理担当者の工数削減効果を考えると費用対効果は高いと言えます。導入時には、MDMの運用手順を社内でしっかり整備することが重要です。
私的利用によるセキュリティリスク
社用携帯を支給しても、社員が個人的な目的でSNSを利用したり、業務と無関係なアプリをインストールしたりすることで、セキュリティリスクが生じます。
特に共のフリーWi-Fiに接続した状態で社内システムにアクセスすると、通信が傍受される危険性があります。
また、不審なWebサイトへのアクセスやメールの添付ファイルを通じたマルウェア感染も、私的利用に起因するリスクとして挙げられます。
これらを防ぐためには、利用規定を整備し、社員への周知・教育を徹底することが不可欠です。MDMツールのアプリフィルタリング機能を活用して、業務外アプリのインストール自体を制限するという技術的な対策も有効です。
2台持ちの心理的・物理的負担
社用携帯と個人スマートフォンの2台を常時持ち歩くことへの抵抗感を示す社員は少なくありません。
充電ケーブルや重量の問題だけでなく、「常に2台を確認しなければならない」という心理的負担も生じます。こうした課題に対しては、内線アプリや仮想番号サービスを個人スマートフォンに導入することで、会社番号での発着信を1台の端末で実現するという選択肢もあります。
ただし、その場合はBYODのセキュリティリスクと表裏一体になる点に注意が必要です。完全な社用携帯支給とアプリ型の折衷案を、業務内容や職種ごとに使い分けることも現実的な解決策の一つです。
関連記事:社内向け情報セキュリティ教育の項目と実施手順、注意点
運用ルール・セキュリティ対策の整備ポイント
社用携帯を導入しても、運用ルールとセキュリティ対策が整っていなければ、その効果は半減します。
導入後に問題が起きてから対処するのではなく、運用の仕組みを事前に設計しておくことが成功の鍵です。
導入前に策定すべき利用規定の項目
利用規定は、社用携帯の使い方に関する「会社のルール」を明文化したものです。端末を支給する前に策定し、社員全員が署名・確認する形で運用することが基本です。
私的利用の可否・許容範囲の明記
利用規定の中でも特に重要なのが、私的利用をどこまで認めるかの線引きです。業務に無関係なSNSの投稿、オンラインゲームのプレイ、個人メールの利用を原則禁止とするケースが多いですが、社員の反発を避けるために音楽・地図アプリなど日常的に使うものは許容するという方針を取る企業もあります。
許容範囲を曖昧にすると解釈の違いからトラブルが生じるため、「業務に直接関係しないアプリのインストール禁止」「個人のSNSアカウントへのログイン禁止」など、具体的な記述を心がけましょう。
紛失・盗難時の報告フローと初動対応
端末の紛失・盗難が発生した場合、初動対応の速さが情報漏えい被害を左右します。
「気づいた時点で即座に管理者へ報告する」「管理者がMDMから遠隔ロックまたはリモートワイプを実施する」「必要に応じて警察に届け出る」という流れを事前に周知しておくことが重要です。報告のためのホットライン番号や担当者の連絡先を端末のロック画面に表示しておく工夫も有効です。
退職時の返却・データ消去手順
退職する社員からの端末回収を確実に行うために、退職手続きのチェックリストに「社用携帯の返却」を明記します。
返却時にはMDMのリモートワイプを使って端末上のデータを初期化し、個人情報や業務情報が残らない状態にしてから次の社員に割り当てます。回収漏れを防ぐために、人事部門と情報システム部門が連携して退職プロセスを管理する仕組みを作ることが大切です。
MDM(モバイルデバイス管理)ツールの活用
MDMとは、複数の端末を管理者が一元的に管理・制御するためのソフトウェアです。代表的な機能としては、端末の稼働状況の可視化、アプリの配布・削除、パスコードポリシーの適用、紛失時のリモートロック・ワイプなどが挙げられます。
50台以上の端末を管理する場合は特に導入効果が高く、管理者が端末ごとに個別対応する必要がなくなります。MDMの導入コストは月額数百円〜数千円(1台あたり)が目安で、管理工数の削減効果を踏まえれば十分な投資対効果が見込めます。
NTTドコモビジネスオンラインショップでは、企業のニーズに合わせて選べる2種類のMDMをご用意しています。多機能で汎用性の高いMDMをお探しの方には、PC・スマートフォン・タブレットを横断的に管理できるCLOMO MDM for ビジネスプラスがおすすめです。
一方、モバイル端末の管理に特化した運用を行いたい場合は、CLOMOをモバイル向けに最適化したビジネスアクセスマネージャー(あんしんマネージャーNEXT)が選択肢となります。
ビジネスアクセスマネージャーは、モバイル端末を購入する際に、モバイル見積・お申し込みフォームからオプションとして追加することが可能です。さらに、「ドコモBiz データ無制限プラン」をご契約の場合は、ビジネスアクセスマネージャーがオプションとして無償付帯されるため、追加コストをかけずに高度なモバイル管理を実現できます。
社員への周知・教育の進め方
利用規定を策定し、MDMを導入しても、社員が内容を理解していなければセキュリティインシデントは防げません。入社時のオリエンテーションに社用携帯の利用ルール説明を組み込み、定期的な研修やeラーニングで知識をアップデートし続ける仕組みが必要です。
また、利用規定の内容を確認・署名させる誓約書を全社員から取得することで、規定の認識漏れを防ぎ、万が一のインシデント時の責任関係も明確になります。フィッシングメールのシミュレーション訓練など、実践的な研修を取り入れることで、座学だけでは得られないリスク感覚を社員に身につけさせることができます。
社用携帯の選び方・契約前の検討ポイント
実際に社用携帯を導入する際は、キャリア選定から契約形態、台数計画まで複数の判断が必要です。選定を失敗すると通信品質の問題やコスト超過につながるため、事前の比較検討が重要です。
大手キャリアvs格安SIM(MVNO)の比較
大手キャリアの法人プランは、通信地域の広さと安定性、専用の法人サポート窓口の存在、端末保険の充実が強みです。通話が多い営業職や、地方・山間部など電波の入りにくい現場での利用には大手キャリアが適しています。
一方、格安SIMは月額費用を大幅に抑えられる半面、大手キャリアの回線を借りて運用するため、通信が混雑する時間帯には速度が低下するケースがあります。主にデータ通信が目的で通話頻度が低い業務、オフィス内で使用する端末が多い場合は、格安SIMによるコスト削減が有効です。
法人契約の種類と費用の相場
法人契約では、端末の取得方法によって月々の費用構造が変わります。
一括購入は初期費用が高くなりますが、月々の支払いが通信料のみとなりトータルコストを抑えやすいです。分割払い(24〜36回)は初期負担を抑えられますが、契約縛りが発生します。
通信費の目安は、大手キャリアの法人プランで月額2,000〜5,000円、格安SIMで月額500〜1,500円程度です。台数が増えるほど台数割引が適用されるため、まとめて契約するほどコスト効率は高まります。
導入台数・業種別のプラン選定の考え方
全社一括導入か、特定職種・部門への段階導入かによっても、最適なプランは異なります。少数精鋭型(数名〜数十名)の営業チームへの導入なら、通話定額付きの大手キャリアプランがシンプルに機能します。
テレワーク主体のオフィスワーカー向けであれば、クラウドPBXと連携した内線アプリを活用することで、端末のキャリアを問わず会社番号での発着信を実現できます。導入前にパイロット運用を行い、実際の通信量や通話頻度を計測してからプランを決定することをおすすめします。
社用携帯の活用事例
社用携帯の活用方法は、業種や職種によってさまざまです。ここでは、特に導入効果の高い3つのシーンを例に、具体的な使い方のイメージを紹介します。
外勤・営業職での活用事例
外勤の営業担当者にとって、社用携帯はモバイルオフィスとして機能します。商談終了後にその場でCRMへ訪問記録を入力したり、顧客から受け取った名刺をすぐにデジタル化して社内で共有したりすることで、帰社後の報告書作成が大幅に削減されます。
また、SFA(営業支援ツール)と連携することで、上司がリアルタイムで商談進捗を把握し、適切なタイミングでフォローを入れることができます。社用携帯の番号を名刺に記載することで、個人番号を外部に晒すリスクもなくなり、退職後のトラブル防止にもつながります。
建設・物流・製造業の現場での活用事例
建設・製造・物流の現場では、作業指示の伝達や安全確認に社用携帯が活躍します。現場のリーダーが本部からの作業指示をスマートフォンで即座に受け取り、作業完了の報告を写真付きでアップロードすることで、紙の作業日報や電話報告を削減できます。
製造業ではモバイルアプリを活用した生産日報の入力やトレーサビリティ管理が進んでいたり、勤怠管理アプリと連携することで打刻管理をリアルタイムで行ったりといった活用がされています。
テレワーク・ハイブリッドワークでの活用事例
テレワーク環境では、クラウドPBXと社用携帯を連携させることで、自宅や外出先からでも会社番号で発着信できる環境が実現します。
これにより、取引先には常に会社番号からの連絡となるため、個人番号を教える必要がなくなります。また、内線機能を活用することで社員間の連絡も会社システム経由で行えるため、コミュニケーションの記録をすべて社内に保持できます。
Web会議ツールのモバイルアプリを社用携帯に標準搭載しておくことで、移動中や外出先からでもオンライン会議にスムーズに参加できます。ハイブリッドワークが定着した現在、場所を選ばない業務環境を整えるうえで社用携帯の役割はますます重要になっています。
社用携帯に関するよくある質問
社用携帯の導入にあたって、管理者や担当者が抱く疑問は多岐にわたります。ここでは、導入の成否を分けるセキュリティ対策や運用ルール、コスト、端末選びに関する重要なポイントを詳しく解説します。
導入時に必要なセキュリティ対策(MDM)とは何ですか?
MDM(Mobile Device Management・モバイルデバイス管理)とは、企業が支給する複数の社用携帯をクラウド上で一括管理するためのシステムのことです。個々の端末に直接触れることなく、管理者のPCから遠隔で設定や制御を行えるため、安全な運用には欠かせないツールとして広く普及しています。
具体的な役割としては、主に3つの機能を提供します。
- 遠隔操作:紛失時には管理者がリモートで端末をロックしたり、データを消去したりすることが可能です。
- 設定の統一:パスワードの強度設定やWi-Fiの接続先、業務アプリの配布などを全端末に一括で適用できます。
- 利用制限:カメラの使用禁止や特定のアプリのインストール制限を行うことで、業務外の利用や不正なデータ持ち出しを防ぎます。
MDMを活用することで、管理担当者の負担を大幅に軽減しながら、組織全体のセキュリティレベルを底上げすることができます。
NTTドコモビジネスオンラインショップで取り扱うCLOMO MDM for ビジネスプラスは、PC・スマートフォン・タブレットを横断的に管理できる定番のMDMソリューションで、モバイルに特化した運用を希望する場合はビジネスアクセスマネージャーもご検討いただけます。
社用携帯の私的利用はどこまで制限すべきですか?
社用携帯の私的利用については、企業のコンプライアンス方針やセキュリティポリシーに基づき、あらかじめ明確な「利用規程」を策定しておくことが推奨されます。制限を厳しくしすぎると従業員の利便性が損なわれ、逆に緩すぎるとシャドーIT(会社が把握していない私的な利用)による情報漏えいのリスクが高まるため、バランスが重要です。
一般的には、セキュリティの確保と通信コストの適正化という2つの観点から、以下のルールを設ける企業が多く見られます。まず、業務に不要なSNSやゲームなどの「アプリのインストール制限」です。
次に、動画視聴などによる高額な請求を防ぐための「データ通信量のモニタリング」が挙げられます。そして万が一の際に備え、深夜や休日であっても「紛失時には直ちに報告するフロー」を徹底させることが、リスク管理の観点から非常に重要です。
社用携帯を導入した後の「隠れたコスト」はありますか?
導入計画を立てる際、月々の基本料金や端末の購入代金に目が行きがちですが、実際には運用を続ける中で発生する「隠れたコスト」についても十分に考慮する必要があります。これらを見落としてしまうと、予算計画に狂いが生じる可能性があるため注意が必要です。
具体的に想定しておくべき費用として、まずは「故障や破損に伴う修理代金」があります。全社員に配布する場合、一定の割合で発生する物損への備えとして、保守サービスへの加入検討が不可欠です。
次に、先述した「MDMの利用ライセンス料」も継続的な固定費として発生します。さらに、初期設定やアプリのインストールを行う「キッティング費用」や、紛失対応・在庫管理に割かれる「管理担当者の人件費」も無視できない大きなコストとなります。
なお、「ドコモBizデータ無制限プラン」をご契約の場合は、モバイル管理に特化したビジネスアクセスマネージャーがオプションとして無償で付帯するため、MDMに関するコストを抑えながら運用したい企業にとって有力な選択肢となります。
iPhoneとAndroid、ビジネス利用にはどちらが向いていますか?
iPhoneとAndroidのどちらが適しているかは、企業のニーズや現在利用している社内システム、そして予算によって異なります。どちらかが一方的に優れているわけではなく、それぞれの特徴を理解した上で、自社の運用環境に合致する方を選ぶのが一般的です。
iPhoneは、OSのバージョンが統一されているため「管理のしやすさ」に定評があります。セキュリティの強固さに加え、どの端末でも操作性が共通しているため、社内サポートの負担を抑えられる点がメリットです。
一方でAndroidは、端末ラインナップが豊富なため「導入コストの柔軟性」に優れています。1台数万円程度の安価なモデルから選べるほか、SDカードの使用や特定アプリのカスタマイズといった「拡張性の高さ」が魅力であり、特定の業務アプリに特化した運用を行う現場などで選ばれる傾向にあります。
まとめ
社用携帯の導入を検討する際、「端末代と通信費という新たな固定費が増えるだけではないか」という懸念が生じるのは自然なことです。
しかし、社用携帯の本質的な価値は通信手段の提供にとどまりません。BYODに潜む情報漏えいリスクの排除、経費精算コストの削減、テレワーク対応による生産性向上など、導入によって組織全体の業務基盤が強化されます。
特にセキュリティインシデントが1件でも発生した場合の損失を考えると、社用携帯への投資は「コスト増」ではなく「リスク軽減のための戦略的支出」と捉えるべきです。MDMツールの活用や適切なプラン選定によって管理コストを最適化しながら、DX推進の基盤として社用携帯を積極的に活用することが、変化する働き方に対応する企業にとっての競争力向上につながります。
まずは主要職種・部門での試験導入から始め、効果を検証しながら段階的に展開していくことをおすすめします。
「NTTドコモビジネスオンラインショップ」では、法人向けにインターネット環境を整えるための最適なプランをご用意しており、24時間365日、いつでもお申し込みが可能です。事務手数料も無料(一部対象外)で、Web上で法人契約の手続きが完結します。また、オンライン相談も随時受け付けています。


