「デュアルSIM」のメリットとデメリット、DSSS / DSDS / DSDV / DSDA(4方式)を解説!SIMのみでも契約可能なNTTドコモビジネスの法人専用プランもチェック!
「デュアルSIM」とは、スマホ1台で2つの回線が利用できる仕組みのことです。
SIMを2枚用意することで、2つの異なる電話番号が利用可能になります。
ビジネスとプライベートの使い分け、海外出張時の現地SIM利用、通信障害のリスク回避など、ビジネスシーンにおいても注目されています。
この記事では、デュアルSIMの有効な活用方法やメリット、注意点などをまとめて解説します。
目次
デュアルSIMとは
SIMとは「Subscriber Identity Module Card」の略で、契約者の電話番号やネットワーク認証情報などが記録されたICチップが付いている小さなカードのことを指します。
これをスマホなどの端末に挿入することで、モバイルネットワークへの接続が可能となります。
このSIMを2枚使えるのが「デュアルSIM」です。
物理SIMカードが2枚の場合もあれば、物理SIMカード+eSIMの組み合わせもデュアルSIMと呼ばれます。
1台のスマホの中に、異なる2つの電話番号や通信回線を持つことができるため、電話番号や請求を分けたいとき、通信障害時のリスク回避など、ビジネスシーンでの活用が期待できます。
デュアルSIMは、どのようなシーンに便利か
具体的に、デュアルSIMがどのようなシーンで利用すると便利なのか紹介します。
【1】ビジネス用とプライベート用を分ける
デュアルSIMを使うことで、ビジネス用とプライベート用の電話番号を持つことができるため、使い分けがとても便利になります。
また電話番号や請求を分けられるだけでなく、電話番号でアカウント登録をするSNSも別々で管理ができるため情報発信やコミュニケーションの幅も広がります。
【2】海外への出張や現地拠点での業務の際、現地事業者のSIMを使える
海外への出張や転勤などで海外で活動する場合に、現地の通信事業者のSIMを使うことで通信料や通話料が抑えられることがあります。
逆に日本で契約している回線を海外で使うと、高額になる可能性もあるため、リスク回避にもデュアルSIMが役立ちます。
【3】プランを組み合わせて、経済的かつ快適に
たとえば、データ容量が多いプランと通話料が安いプランなどを組み合わせることで、料金を抑えることができる可能性があります。
また、生活やビジネスのスタイルに合わせることで、料金の効率化だけでなく快適性の追求にも役立ちます。
デュアルSIMの種類と特徴
デュアルSIMには「どちらかのSIMしか有効にできない」や「両方有効にできる」などの種類があります。
デュアルSIMの種類について詳しく解説していきます。
DSSS(Dual SIM Single Standby)
どちらか1つのSIMしか有効にできません。無効になっているSIMは「圏外」と同様の状態になり、有効にしているSIMの電話番号でのみ通話やデータ通信が可能です。SIMの切り替えは、都度手動で行う必要があります。
DSDS(Dual SIM Dual Standby)
切り替えなしで2つのSIMを利用でき、どちらの電話番号に着信があってもすぐに応答可能です。
片方のSIMで通信を行っているときでも、もう片方の着信を受けることができます。
ただし、2回線同時の通話や通信はできません。また、2回線同時には4Gが使用できないため、片方のSIMは低速になってしまう可能性があります。
DSDV(Dual SIM Dual VoLTE)
どちらのSIMもVoLTE(※)を利用しているため、4Gまたは5G回線での高音質な音声通話が可能です。
また、切り替えなしで2つのSIMを使えますが、片方でSIMが通話中の場合、もう片方ではデータ通信ができません。
- VoLTEとは「Voice over LTE」の略で、高速モバイル通信のLTEを使った音声通話サービス。
DSDA(Dual SIM Dual Active)
切り替え操作をせずに、2枚のSIMを同時に利用できます。
一方のSIMで通話しつつ、もう片方のSIMでデータ通信するといった使い方が可能です。
DSDSとの違いは、2回線同時に通信ができる点です。両方のSIMで高速かつ安定したデータ通信が可能で、通話しながらデータ通信も利用できるのが特徴です。
デュアルSIMのメリット
ここではデュアルSIMのメリットを3つにまとめて紹介します。
2つのSIM、2つの回線を持つことは、具体的にどのような利点があるのか詳しく解説します。
電話番号を2つ持てる
デュアルSIMでは、2つの電話番号を持つことができるため、プライベート用とビジネス用での使い分けも可能です。
プライベートの番号を顧客に知らせる必要がなく、セキュリティ面で安心なことに加え、公私の通信費が明確に切り分けられるため、経費の管理がラクになります。
プランを工夫して組み合わせることで、コストを削減
データ容量が多いプランと通話料が安いプランなど、効率よく組み合わせることでコストを削減できます。
また、大手キャリアのSIMと格安SIMとの併用はもちろん、海外滞在時には現地の通信事業者のSIMと併用するなど、状況や使い方に応じて柔軟にSIMを選べるというメリットもあります。
通信障害時のバックアップ回線として
通信事業者が異なる2つのSIMがあれば、災害やアクセス集中などによる通信障害があったときも安心です。
一方がつながらなくなっても、もう片方の回線が利用できるので、顧客への連絡遅延やビジネスの停滞というリスクを回避することができます。
「通信できる回線が複数ある」ことも災害時の安心材料になります。
デュアルSIMのデメリット
「デュアルSIM」はいいことづくめ、に見えますが、もちろんデメリットも存在します。
上手に利用するためにもデメリットもしっかり把握しておきましょう。
バッテリー消耗の増加
スマホ1台で2つの回線を利用することになるため、シングルSIMに比べるとバッテリー消費が増える可能性があります。
バッテリー消費量が2倍とまではいかないものの、画面の明るさを抑えたり低電力モードで使用したり、充電器やモバイルバッテリーを携帯するなどの対策が必要になります。
SDカードスロットの制限
デュアルSIM対応のスマホでは、2つ目のSIMスロットがmicroSDカードスロットと兼用になっているものが多くあります。
写真や動画など大量のデータを保存するためにSDカードを使用したい場合は、「トリプルスロット」に対応した機種や「eSIM対応」のスマホを選ぶことを推奨します。
SDカードの代わりに、オンラインストレージサービスの利用を検討するなどの方法もあります。
機種による互換性の問題
デュアルSIM対応のスマホでも、ネットワークや周波数帯を制限されていて、利用可能なキャリアが限定されている場合があります。
そのため、デュアルSIMを検討する際は、デュアルSIM対応の機種であることはもちろん、SIMの周波数対応についても確認しておくことが重要です。
SIMに関わるセキュリティリスク
SIMに関連するリスクとして、「SIMスワップ詐欺」「SIMスワップ攻撃」といった被害が多数報告されています。
悪意ある第三者が自分のSIMに他人の電話番号を移したり、物理SIMカードを抜き取って別の端末に入れ、個人情報や通信記録を抜き取ったりする犯罪です。
これらはデュアルSIMも含めた、SIM全般に関わるセキュリティリスクです。
被害に遭わないために携帯電話の紛失・盗難に十分に気を付けることに加え、次に紹介する「リスク回避のためにできること」を参考に、基本的な対策を講じる必要があります。
リスク回避のためにできること
【1】暗証番号などを厳格に設定する
被害に遭わないための対策として、基本的な「暗証番号」の設定をはじめ、「二段階認証」や「認証アプリ」の導入も効果的です。
生体認証やワンタイムパスワードなどの安全な認証方法を積極的な活用が推奨されています。
【2】スマホを使用する際の注意点
スマホを使用する際のルールとして、フィッシングメールに注意することはもちろん、クレジットカードの利用明細も定期的に細かく確認するようにしましょう。
最近は決済後すぐに通知がくるクレジットカードもあるため、そういった安心サービスを提供しているクレジットカードを利用するのもおすすめです。
【3】スマホ乗っ取りのサインを見逃さない
「見覚えのないアプリ」がインストールされている、「バッテリーの消費」がいつもより早くなった、「スマホの動作」が遅くなったなどは、スマホが乗っ取られている可能性があります。
違和感があれば、すぐに次の方法で確認するようにしましょう。
■乗っ取られていないかを確認する方法
不審な状況をキャッチしたら、まずはセキュリティアプリでウイルスの有無を確認が必要です。
またアカウントの使用履歴や、通信量など乗っ取りの可能性がないかを確認していきます。
もしも乗っ取られてしまったら
モバイルデータ通信とWi-Fi両方のネットワークをOFFにして、データ流出や遠隔操作を阻止します。
さらにアカウントのIDやパスワードを変更し、不審なアプリは削除しましょう。
スマホに登録しているクレジットカードがあれば、クレジットカード会社に「不正利用の可能性がある」ことを伝えてすぐに利用停止してください。
スマホを乗っ取られないための予防策
スマホ関連の犯罪はどんどん巧妙化し、どんなに気を付けているつもりでも個人での対策で完全に防ぐのは難しいと言えます。
そこで、キャリアが提供する「セキュリティ対策サービス」を活用することも有効な手段の一つです。
NTTドコモビジネス「あんしんモバイルセキュリティ for ビジネス」は、スマートデバイスのリスク対策実現のため、MTD・ヘルプデスク・サイバーリスク保険をセットにしたサービスです。
初期設定は不要で、エージェントアプリをインストールするだけですぐに使い始めることができます。
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NTTドコモビジネスのデュアルSIM
異なる2つの電話番号や通信回線を持つことができるデュアルSIMを有効活用するためには、通信の品質や料金を検討した上で、目的に応じたプラン選びが重要です。
加えて法人利用の場合は、情報漏洩などのリスクに備えるセキュリティ対策も事前に確認すべきポイントになります。
NTTドコモビジネスでは、コスト面でのメリットはもちろん、セキュリティ対策など企業のニーズに応える法人専用プランをご用意しています。
デュアルSIMにも!NTTドコモビジネスの法人専用プラン
通話料を気にせず使える「ドコモBiz かけ放題」
かけ放題オプションが含まれる、法人専用のおトクなプランです。通話を使う業務がメインで通話料を気にせずに使いたい方におすすめです。
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データ量もセキュリティも安心「ドコモBiz データ無制限」
セキュリティ対策や端末紛失時の対応を、追加料金なしで利用可能です。
さらに、200以上の国・地域で海外データ通信が30GB・15日まで無料でご利用いただける、ビジネスパーソンに頼もしいプランです。
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お申し込みに必要な書類など、詳しい契約の手順を紹介しているコラム記事もあります。
新規契約、通信キャリアのりかえ(MNP)、個人から法人への名義変更の3種類の契約方法を確認できるので、ぜひ合わせてチェックしてください。
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まとめ
「デュアルSIM」のメリットやデメリット、セキュリティ対策などについて解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。
ビジネス用とプライベート用の便利な使い分けをはじめ、プランを上手に組み合わせてコストを抑えたり、通信障害時にはリスク回避ができるなど、「デュアルSIM」には多くのメリットがあることがわかりました。
一方、バッテリー消費が増えることや、機種によってはSDカードのスロットと兼用になっているなど注意が必要なポイントも紹介しました。
SIMの周波数に関する互換性もチェックポイントとして忘れてはいけません。
また、SIMに関連した犯罪もあるため、特に法人利用においてはスマホのセキュリティ対策がとても重要です。
法人SIMのご契約をお考えなら、NTTドコモビジネスオンラインショップがおすすめです。
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デュアルSIMの利用をご検討の際は、ぜひ一度お気軽にご相談ください。